何故旅人は、先端へ向かうのか。

新年、明けましておめでとうございます。

 

本年もよろしくお願い申しあげます。

 

 

さて令和 2年最初のブログは、今年の目標などを綴ってみようと思います。

 

 

〜 何故旅人は、先端へ向かうのか 〜

 

1  ニッポンはそもそも狭いのか?

 

「 狭い日本 そんなに急いでどこへ行く 」

 

1973年「 交通安全 」の標語募集で総理大臣賞 ( 田中角栄かな? ) をとった秀作だそうです。

 

当時、急増していた交通事故に対しての警笛だったと想像します。

 

未だに渋滞するとこの標語を口にしてしまうのは、令和の時代になってもなお、老若男女共通ではないでしょうか。

 

で、実際に狭いのかといえば決してそうでもなく、イギリスやイタリアより大きく、ドイツと同じくらいです。

 

 

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( 国土技術研究センターのホームページより )

 

日本地図をヨーロッパにコピペするとこんな感じです。そうニッポンはそれほど小さくはないんです。

 

ただ国土の2/3が森林で、標高500m以上の地域が25%を占めているため、

 

狭いエリアに人口が集中してしまい「 狭い日本 」と感じるのかもしれませんね。

 

ドイツのベルリンに札幌をセットすると …

 

鹿児島はイタリア・フランスを飛び越え、スペインのマドリッド付近の位置 …。

 

 

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Photo by Kevin Schmid on Unsplash

 

VWのTYPE-Ⅱをベースにウエストファリア社が最初のキャンピングカーを作ったのが1962年 (昭和 37年 ) 。

 

もうこの時代に欧州の人たちは、車中泊をしながら長いバカンスを楽しんでいたのでしょうね。

 

 

2 実は険しいニッポンの旅

 

東海道新幹線の東京 - 大阪515.3キロのうち、トンネルは66箇所・トンネル総距離は68.6km。

 

山陽新幹線は142箇所ものトンネルがあり、その総距離は280kmにもなるそうです。

 

他方、フランスを走るTGVは、パリ - リヨン区間390kmの間にトンネルがひとつもありません。

 

いかにニッポンが険しい山々を背負っているか、わかりやすいですよね。

 

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そして様々な山脈に分断され、日本海側と太平洋側とでは、気候も風習もまるで別の国のように全く異なるのが興味深いです。 

 

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ニッポンは川も特徴的です。

 

先に述べたように、ニッポンは標高500m以上の地域が国土の25%を占め、標高1000m以上の山々が連なり、そこが川の水源地です。

 

欧州や北アメリカの川は全長が長く、高低差も穏やかでゆったり流れるイメージですが、

 

ニッポンの場合は、標高1000〜3000m級の山々から川が始まり、短い距離で一気に海へ向かうんですね。

 

大雨が降ると甚大な被害が起きやすいのも、地形的なことが要因なんだろうと思います。

 

明治時代にニッポンの急流の一つ、富山県を流れる常願寺川の護岸工事にやってきたオランダ人の技師が

 

「 これは川ぢゃない、滝だよ 」と言ったそうです w

 

ニッポンの道路は、この険しい山々と流れの早い川と共存しているのですから、そりゃ過酷になりますよね 笑。

 

それに橋の周りに道が集まる傾向があるので、慢性的に渋滞が発生しやすいと思います。

 

 

3 それでも旅人は先端に向かう 

 

断崖絶壁の箇所も多いニッポンの先端。

 

50以上の半島や、60以上の著名な岬があります。

 

 

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 険しい山々を越え高低差のある道を走り、何故そこに行ってみたくなるのでしょう。

 

達成感?

 

それもあるでしょう。

 

旅情?

 

うん、大いにあると思います。

 

考えると眠れなくなりますね。

 

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わたくしの意見は、「 この海の向こうはどうなっているんだろう 」

 

という好奇心が抑えられないから。

 

海から登る朝日、海へと沈む夕日 … その向こうはどんな景色なんだろう

 

どんな人が住んでいるんだろう …

 

少しでも先端で見たいっ!という思いに駆られるのではないかナー、と。

 

 

そしてしばらく先端から海を眺め、過去を振り返り次の目的地へ向かうのが旅。

 

また来よう、と思うのが旅行。

 

そんな気がしてなりません。

 

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 LOOKING FOR PLACES ONLY I KNOW ...

 

( このブログのタイトルです )

 

自分だけが知っている景色を探しに。

 

ニッポンの美しい景色を探しに、今年も沢山出かけたいな。

 

 

今年実現してみたい旅二つ。

 

奥の細道東海道五十三次をなぞるのは、老後の楽しみにキープしておくとして

 

今年こそ北海道に行く! … も、とりあえずおいといて w

 

 

プラン 1

 

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静岡県富士市辺りからスタートし、富士川を眺めながら静岡県の県道10号線 ⇨ 52号線を走る。

 

山梨県韮崎市から国道20号線を終点の長野県茅野市まで走り、

 

長野県の県道25号線で安曇野を経由し、国道148号線で白馬から日本海を目指す。

 

太平洋から日本海へ、279kmの旅。

 

途中途中はそれぞれ個別に行ったこともありますが、こんな風に紡いで走ったら …

 

沢山の再発見がありそうでワクワクしますね。

 

 

プラン 2

 

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2010年と2011年の夏に、車中泊をしながら奈良県から熊野を巡りました。

 

吉野の神々しい山々を抜け、国道169号線を走りました。

 

夕暮れから日没にかけ走っていると … 特に下り坂を走っている時に感じるのですが

 

地球の底へ落ちていくような、不思議な感覚になりました。

 

神々の山々 … 忘れられない経験ですね。

 

あれからほぼ10年が経過し、随分と高速も伸びたようです。

 

熊野尾鷲道路も令和3年には全線開通するそうですが、高速ばびゅーんは性に合いません。

 

先日日帰り出張して、「 ゆっくり回ってみたいナー 」と思った静岡県湖西市をスタート地点にし

 

国道42号線を渥美半島の先端まで走り、伊勢湾フェリーで鳥羽へ渡る … 。

 

この海路も国道42号線に含まれているのが、ユニークですね。

 

国道42号線をのんびり南下し、本州最南端の町、和歌山県串本町を目指す。

 

太平洋を見る322kmの旅。

 

両プランともスタート地点が自宅から離れているので、どちらも全走行距離は1000km超えとなるでしょうから

 

できれば 3泊4日くらいでのんびり回りたいナー。

 

令和 2年、雪が溶けるその前に … 。